ANAマイルはVISAのリボ払いで貯まる?リスクを徹底検証

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ANAマイルをできるだけ多く、効率よく貯めたいと考える方は多いと思います。その中で「VISAカードであえてリボ払いにして、少しだけ金利を発生させるとボーナスポイントがもらえる」という裏技的な情報を目にしたことがあるかもしれません。

結論からお伝えすると、この方法を私は現在おすすめしていません。仕組み自体はかつて実際に成立していましたが、金利負担や使いすぎのリスク、カード会社の規約変更によって、以前ほどメリットが成立しにくくなっているためです。

この記事では、リボ払いでボーナスポイントを狙う仕組みを事実として解説したうえで、なぜおすすめしないのか、そして安全にANAマイルを貯めるための代替方法までまとめてご紹介します。

なぜ「あえてリボ払い」でマイルが増えると言われていたのか

クレジットカードで支払いをする様子

まず疑問に思うのは、なぜあえてリボ払いにするのかという点だと思います。理由は、三井住友カードの「ワールドプレゼントポイント」には、リボ払いの手数料(金利)が発生した月にだけ追加でもらえる「ボーナスポイント」があるためです。

このボーナスポイントは金額の大小を問わず、手数料が1円でも発生すれば付与される仕組みでした。そこで「発生させる金利をできるだけ小さく抑えつつボーナスポイントだけを得る」という考え方が、一部のマイラーの間で紹介されてきた経緯があります。

ただし、この考え方には見落とされがちなリスクがあります。順を追って仕組みとリスクの両方を確認していきましょう。

ワールドプレゼントポイントの仕組み(通常ポイントとボーナスポイント)

ワールドプレゼントポイントの仕組み(通常ポイントとボーナスポイント)のイメージ

ワールドプレゼントポイントとは、カードの利用金額に応じてもらえるポイントのことです。

貯めたポイントはマイルに移行できるほか、他の景品などにも交換できます。ポイントには次の2種類があります。

  • 通常ポイント
  • ボーナスポイント

通常ポイント

通常ポイントは、利用金額の合計1,000円につき1ポイント獲得できます。1ポイントはANAマイルの10マイルに交換可能です。

1ポイント → 10マイル

1,000円には消費税も含めて計算されます。また、家族カードの利用分も合算して本会員のポイントとして獲得できます。なお、年会費やリボ払い・分割払いの手数料は、ポイント加算の対象外です。

ゴールドカードの場合、ポイントの有効期限は獲得月から3年間です(2026年7月時点の情報です。条件は変更される場合があるため、最新情報は公式サイトでご確認ください)。

三井住友カードの公式HPより通常ポイントの詳細はこちら

ボーナスポイント

ボーナスポイントは1ポイントがANAマイルの3マイルに交換できます。通常ポイントとは換算率が異なる点に注意が必要です。

1ポイント → 3マイル

ボーナスポイントの貯まり方には、次の2つがありました。

  • ステージと支払金額によるもの
  • リボ払いの手数料の請求がある月に付与されるもの

ステージと支払金額によるもの

前年度の支払金額に応じて翌年度のステージが設定される制度でしたが、このステージ制度は2021年1月をもって終了しています。現在は当時と同じ条件でボーナスポイントを得ることはできません。

三井住友カードの公式HPよりボーナスポイントの詳細はこちら

リボ払いの手数料の請求がある月に付与されるもの

クレジットカードの支払日にリボ払いの手数料の請求があると、通常ポイントと同じポイント数だけボーナスポイントが加算される仕組みがありました。手数料は1円でも発生すればこの対象になっていたため、「わずかな金利でボーナスポイントを得る」という考え方が生まれた背景になっています。

ただし、これはあくまで過去に確認されていた仕組みであり、カード会社のポイント制度や還元条件は予告なく変更される可能性があります。最新の条件は必ず公式サイトでご確認ください。

リボ払いの支払いスケジュールを理解する

カレンダーで支払いスケジュールを確認するイメージ

リボ払いの手数料を正しく理解するには、まず支払いスケジュールを把握しておく必要があります。支払日に確定する金額がどの期間の利用分にあたるのか分かりにくいため、下の表にまとめました。

ポイントは、1回の支払いが2つの集計期間に分かれて計算されることです。この複雑さ自体が、リボ払いの残高や手数料を把握しにくくしている一因でもあります。

支払日期間期間1日数1期間2日数2
3/111/16〜2/151/16〜2/1026日2/11〜2/155日
4/102/16〜3/152/16〜3/1124日3/12〜3/154日
5/103/16〜4/153/16〜4/1026日4/11〜4/155日
6/104/16〜5/154/16〜5/1025日5/11〜5/155日
7/105/16〜6/155/16〜6/1026日6/11〜6/155日
8/126/16〜7/156/16〜7/1025日7/11〜7/155日
9/107/16〜8/157/16〜8/1228日8/13〜8/153日
10/108/16〜9/158/16〜9/1026日9/11〜9/155日
11/119/16〜10/159/16〜10/1025日10/11〜10/155日
12/1010/16〜11/1510/16〜11/1127日11/12〜11/154日
1/1011/16〜12/1511/16〜12/1025日12/11〜12/155日
2/1012/16〜1/1512/16〜1/1026日1/11〜1/155日
3/101/16〜2/151/16〜2/1026日2/11〜2/155日

リボ払い手数料の計算式

電卓で手数料を計算するイメージ

リボ支払金額=繰越金額×年利×日数÷365

繰越金額とは、自分が支払った金額のうち翌月にリボ払いとして繰り越した金額のことです。年利とは1年間で発生する金利のことで、三井住友カードの場合は年利15%です(2026年7月時点の情報です。最新の利率は公式サイトでご確認ください)。

1年間で1万円を繰り越したと仮定すると、15%が手数料として発生するため1,500円を支払うことになります。

10,000円×15%=1,500円

日数は繰り越した日数分で、365日で割っているのは年利を1日あたりに換算するためです。日利にすると0.04%になります。

金利15%÷365日=0.04%

具体例を挙げます。4/10に支払いがあり、そこから1万円を繰り越したとします。支払日と集計期間が異なるため、期間を2つに分けて計算する必要があります。

まず4/11〜4/15の5日間で計算されたリボ払い手数料は5/10に支払います。

10,000円×0.15×5日÷365=20.5円(手数料は20円)

次の集計期間である4/16〜5/10の分は6/10に支払います。

10,000円×0.15×25日÷365=102.7円(手数料は102円)

同じ繰越金額でも支払日によって手数料の計算対象期間が変わるため、最初は分かりにくく感じるかもしれません。逆に言えば、この仕組みを正確に理解していないと、意図せず手数料を多く払ってしまうリスクもあるということです。

「金利を1円だけ発生させる」手法とされていたもの

クレジットカードの明細を確認する様子

ここまでの仕組みを踏まえたうえで、過去に紹介されていたのが「繰越金額を1,000円〜2,000円程度に調整し、発生する金利(手数料)をできるだけ小さくしてボーナスポイントだけを得る」という方法です。仕組みとして成立していた時期があったのは事実ですが、後述する理由からこの記事では推奨していません。

手数料は1,000円未満の繰越金額では発生しないとされていたため、1,000円台に金額を収めることで手数料を最小限に抑えようとする考え方でした。リボ払いは初期設定で毎月の支払い希望金額(たとえば5万円など)をあらかじめ決めておく仕組みで、利用金額がその金額を超えた分だけ翌月に繰り越されます。

この毎月の支払い希望金額は、臨時増額・臨時減額という形で自分で調整できるとされていました。

臨時減額の場合

臨時減額は1万円単位でしか調整できません。たとえば初期設定の支払額が10万円で、今月の利用金額が6万円だった場合、5万8,000円に細かく調整することはできず、1万円単位である5万円までしか減額できません。その結果、残りの1万円が繰り越され、手数料も相応に大きくなってしまいます。

臨時増額の場合

一方、臨時増額は1,000円単位で調整できるとされていました。たとえば初期設定が1万円で今月の利用金額が6万円の場合、臨時増額によって支払額を5万8,000円に変更すれば、繰越金額を2,000円に抑えられる、という理屈です。

この調整を毎月手作業で行うことで、繰越金額を1,000円台に保ち、金利負担を小さくしようとするのがこの手法の全体像でした。

この方法を私がおすすめしない理由

この方法を私がおすすめしない理由のイメージ

ここまで仕組みを解説してきましたが、結論として私はこの方法を現在おすすめしていません。理由は主に次の3点です。

金利負担・使いすぎのリスクがある

繰越金額を1,000円台に収めるための調整は毎月の手作業が必要で、計算を誤ったり、臨時増額の手続きを忘れたりすると、想定より大きな金額が繰り越されて手数料が跳ね上がる可能性があります。年利15%というのは、一般的な消費者金融の借入と比べても決して低い水準ではありません。「少額だから安全」という思い込みが、リボ払い残高を常に抱える習慣につながるおそれもあります。

わずかなマイルのために管理の手間とリスクが見合わない

この方法で得られるボーナスポイントは、通常ポイントに比べてマイル換算率が低く(1ポイント→3マイル)、得られるマイル数自体もそれほど大きくありません。毎月の支払金額を細かく調整し続ける手間と、支払いミスによる手数料増加や延滞のリスクを考えると、割に合わないと私は判断しています。

カード会社の規約・制度は変更される

前述のとおり、ステージ制度によるボーナスポイントは2021年1月に終了しており、この記事で紹介している仕組みの前提条件は、当時と現在ですでに異なっています。ポイント還元率やリボ払いの手数料率、ボーナスポイントの付与条件は、カード会社の判断で予告なく変更される可能性があります。過去に成立していた方法が、今後も同じ条件で成立し続ける保証はありません。

以上の理由から、意図的に金利を発生させてまでマイルを狙う方法は、リスクに見合わないというのが私の結論です。次の章で紹介する過去の実績データも、あくまで参考情報としてご覧ください。

【参考】過去に紹介されていた繰越金額とリボ払い手数料の記録

過去の家計・支払い記録のイメージ

以下は、この方法が紹介されていた当時の記録の一例です。繰越金額は100円単位で計算されるため、10円未満の端数は切り捨てになっています。あくまで当時の一例であり、現在同じ条件で再現できるとは限らない点にご注意ください。

支払日期間残高繰越金額日数リボ金額
4/103/12〜3/15¥2,775¥2,7004日¥4
5/103/16〜4/10¥2,775¥2,70026日¥29
5/104/11〜4/15¥1,740¥1,7005日¥3
6/104/16〜5/10¥1,740¥1,70025日¥17.4
6/105/11〜5/15¥194,958¥194,9005日¥400.4
7/105/16〜6/2¥194,958¥194,00018日¥1,441.7
7/106/3〜6/10¥15,958¥15,9008日¥52.2
7/106/11〜6/15¥226¥2005日¥0.4
8/126/16〜7/10¥226¥20025日¥2
8/127/11〜7/15¥0¥05日¥0
9/107/16〜8/10¥0¥026日¥0
9/108/11〜8/15¥0¥05日¥0
10/108/16〜9/10¥0¥026日¥0
10/109/11〜9/15¥0¥05日¥0
11/119/16〜10/10¥0¥025日¥0
11/1110/11〜10/15¥0¥05日¥0
12/1010/16〜11/11¥0¥026日¥0
12/1011/12〜11/15¥1,799¥1,7004日¥2
1/1011/16〜12/10¥1,799¥1,70025日¥17.4
1/1012/11〜12/15¥1,893¥1,8005日¥3.6
2/1012/16〜1/10¥1,893¥1,80026日¥19.1
2/101/11〜1/15¥182,965¥182,9005日¥374.7
3/101/16〜1/20¥182,965¥182,9005日¥375.8
3/101/21〜2/10¥2,965¥2,90021日¥25.0
3/102/11〜2/15
4/102/16〜3/10
4/103/11〜3/15
支払日利息
2019/04/10¥4
2019/05/10¥32
2019/06/10¥416417.8
2019/07/10¥1,5671,494.3
2019/08/13¥2
2019/12/10¥2
2020/1/10¥21
2020/2/10¥392393.8

2/10のリボ払い利息は392円で、内訳は次のとおりです。

19.1円+374.7円=393.8円(端数処理により392円)

【参考】ワールドプレゼントポイントの付与数からマイル換算した記録

マイル換算の記録イメージ

同じ期間について、ポイントの付与数とマイルへの換算をまとめた記録が次の表です。

有効期限残高ボーナス
ポイント
→マイル通常ポイント→マイル合計マイル
2022年2月72pt0pt0ML72pt720ML720ML
2022年3月378pt189pt567ML189pt1,890ML2,457ML
2022年4月486pt243pt729ML243pt2,430ML3,159ML
2022年5月168pt84pt252ML84pt840ML1,092ML
2022年6月22pt11pt33ML11pt110ML143ML
2022年7月6pt3pt9ML3pt30ML39ML
2022年8月92pt0pt0ML92pt920ML920ML
2022年9月61pt0pt0ML61pt610ML610ML
2022年10月221pt0pt0ML221pt2,210ML2,210ML
2022年11月310pt155pt465ML155pt1,550ML2,015ML
2022年12月
2022年1月
合計13,365ML

この記録では合計13,365マイルとなっていますが、繰り返しになりますが、これは当時の一例にすぎません。ポイント制度や換算率が変更されている可能性があるため、同じ結果を再現できるとは限りません。

安全にANAマイルを貯めるための代替方法

安全にANAマイルを貯めるための代替方法のイメージ

リボ払いで意図的に金利を発生させなくても、ANAマイルを効率よく貯める方法はほかにもあります。ここでは代表的な方法を紹介します。

日常の決済をANAカードに集約する(一括払い)

最もシンプルで手数料のリスクがないのは、日常の支払いを一括払いでANA VISAカードなどに集約する方法です。通常ポイントだけでも、利用金額1,000円につき1ポイント(10マイル相当)が貯まるため、手数料を払うことなく着実にマイルを積み上げられます。

ポイントサイト経由でマイルを貯める

ハピタスなどのポイントサイトを経由して買い物やサービス申し込みを行うと、通常の利用ポイントに加えてポイントサイト分のポイントも獲得でき、結果的に効率よくマイルを貯められます。金利や手数料の負担がなく、いわゆる「陸マイラー」の基本的な手法として広く使われています。

キャンペーン・ボーナスマイルを活用する

ANAマイレージクラブやカード会社が実施する入会キャンペーン、搭乗ボーナスマイルなどを活用すると、通常の利用だけで得られるマイル以上のマイルをまとめて獲得できることがあります。キャンペーン内容や条件は時期によって変わるため、最新情報は各公式サイトでご確認ください。

まとめ:リボ払いであえて金利を発生させる方法はおすすめしません

安心してカードを利用するイメージ

「VISAカードであえてリボ払いにして金利を発生させ、ボーナスポイントをANAマイルに交換する」という方法は、かつて実際に成立していた仕組みではありますが、私は現在この方法を使っていませんし、おすすめもしていません。

毎月の細かい調整が必要な手間に加え、金利負担や使いすぎのリスク、そしてカード会社の規約変更によって前提条件がすでに崩れている点を踏まえると、リスクに見合うメリットがあるとは言えないためです。

ANAマイルを貯めたい場合は、日常の支払いを一括払いでカードに集約したり、ポイントサイトやキャンペーンを活用したりする、手数料の発生しない方法をおすすめします。安全な方法を積み重ねて、無理なくマイル生活を楽しんでいただければと思います。

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この記事のまとめ

  • リボ払いでのマイル獲得には手数料などのリスクが伴う
  • メリットとデメリットを理解した上で利用を判断する

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執筆者:dogarse(陸マイラー歴10年目)
飛行機にほとんど乗らずに累計20万マイル以上を貯めてきた、自分で実践した記録をもとに書いています。
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